仮想通貨やビットコインのレバレッジ取引を始めようとしているけど、やり方がわからない……。という人が多いと思います。
それもそのはずで、仮想通貨のレバレッジ取引は仮想通貨の現物取引とは、取引の仕組みや、チャート、損益の見方にいたるまで大きく異なります。
そこでこの記事では、仮想通貨のレバレッジ取引のやり方を、順序立てて8つのステップで解説します。
もくじ
【全順序】仮想通貨レバレッジ取引のやり方
まずは仮想通貨のレバレッジ取引のやり方の順序を把握しましょう。
仮想通貨レバレッジ取引入門ガイド
ちなみに全ての順序を行うには、最低でも3日〜4日かかります。
ただしすでにレバレッジ取引ができる仮想通貨取引所に口座を持っている場合は、最短即日でレバレッジ取引を始められます。
【必読】なぜ仮想通貨レバレッジ取引のやり方を学ぶのか?
仮想通貨のレバレッジ取引は、取引所の口座さえあればすぐに始められます。
しかしレバレッジ取引で利益を出すには、現物取引よりも知識やテイクニックが必要です。
例えば現物取引で、とりあえずビットコインを買っておき数ヶ月後に気づいたら値上がりしていて売却したら利益になった、というケースがよくあります。
レバレッジ取引は現物取引よりもルールが多い
しかしレバレッジ取引では、このような無計画な長期保有ができません。ポジション(※後述)を保有しているだけで建玉管理料が毎日発生します。
また仮想通貨の相場は、ボラティリティが高く乱高下しやすいため、含み損が膨れやすくなります。その含み損が口座資金に対して一定の割合を上回るとロスカットルールと呼ばれる強制決済が発動し、資金は大きく減ります。
特に資金にレバレッジをかけている場合は、扱える金額が大きくなる分資金管理やポジション管理がよりシビアになります。
このような理由から、レバレッジ取引をただ闇雲に始めるのではなく、順序立てだやり方を事前にしっておく必要があるのです。
手順①仮想通貨のレバレッジ取引の知識を学ぶ
まずはレバレッジ取引を始めるにあたり、最低限知っておきたい知識や用語について解説します。
レバレッジ取引の根本的な2つの特徴
仮想通貨のレバレッジ取引の、根本的な特徴は下記2点です。
- レバレッジ取引の特徴
- 証拠金の数倍の額を運用できる
- 売買した差額が損益になる
またそれぞれの取引の仕組みを下記のように呼びます。
- レバレッジ取引の構成
- 証拠金の数倍の額を運用できる
「証拠金取引」 - 売買した差額が損益になる
「差金決済取引」
この2つの取引がにより、レバレッジ取引が成り立っています。
レバレッジ取引は、この証拠金取引と差金決済取引の2つの取引の仕組みから成り立っています。
仮想通貨レバレッジ取引所の細かな特徴
仮想通貨レバレッジ取引の細かな特徴も知っておきましょう。
- レバレッジ取引所の特徴
- ポジションを保有する
- 空売りができる
- 建玉管理料が毎日発生する
- ロスカットルールがある
それぞれ簡潔に紹介します。
レバレッジ取引はポジションを保有する
レバレッジ取引のポジションとは、まだ決済がされていない注文のことです。
レバレッジ取引のは、通貨ペアを買いそれを売った差額が損益になります。このときに通貨ペアを買ったままの状態を「ポジション」や「ポジションを持つ」と言います。
レバレッジ取引は空売り(売りスタート)ができる
空売は、レバレッジ取引において売りポジションを保有し、それを買い戻す取引のことです。売ってそれを買い戻した後の差額が損益になります。
下落相場などでは、買いよりも空売りの方が収益を上げやくすなります。
空売りについてもっと知りたい人は「仮想通貨レバレッジ取引の「空売り」とは?普通の売りとの違いは?」の記事をご覧ください。
レバレッジ取引では建玉管理料が毎日発生する
建玉管理料(たてぎょくかんりりょう)は、ポジションを保有中に1日ごとに発生する手数料です。
また建玉管理料は以下の式で求められます。
レバレッジ取引にはロスカットルールがある
レバレッジ取引で注意したいのがロスカットです。ロスカットはポジションの含み益が証拠金に対して大きくなりすぎたときに、強制的にポジションが決済されるルールのことです。
ロスカットルールの発動には「証拠金維持率」が用いられていて、一定の数値に達したときに強制決済が行われます。
また証拠金維持率は下記の計算式で求められます。
もっと詳しく知りたいひとは「証拠金維持率の計算方法(リスクの目安と取引所ごとのロスカット率も紹介)」の記事をご覧ください。
ここまでで、仮想通貨のレバレッジ取引のやり方を知る上で、最低限必要となる知識を解説しました。
すぐには覚えられないと思いますが、実際にレバレッジ取引を始めるとまた知りたくなるでしょう。その時にまた読み返してみてください。
手順②仮想通貨レバレッジ取引所を選ぶ
基礎的な知識が身についたら、次に自分に合ったレバレッジ取引がある取引所をを選びます。
レバレッジ取引所を選ぶ上で基準となるのは、大きく分けて下記2点です。
- 取引所を選ぶポイント
- 手数料の安さ
- 使いやすさ
国内全11社の仮想通貨取引所で、この2つの基準を比較したところ、総合ランキング1位に輝いたのは GMOコイン でした。
- GMOコインのレバレッジ取引オススメポイント
- ビットコインFXの取引高1.5兆円(月)
- スマホアプリが一番使いやすい!
- クイック入金、出金、BTC送金が無料
- 現物取引、レバレッジ取引、仮想通貨FX

比較ランキングの詳細は「国内の仮想通貨レバレッジ取引所10社を比較!手数料や使いやすさなど11項目を比べてランキング」をご覧ください。
レバレッジ100倍以上で取引をするなら海外取引所
もしハイレバレッジの取引を検討している場合は「仮想通貨レバレッジ2倍・4倍・100倍の違いは?国内取引所と海外取引所も比較」を読んでみてください。
ちなみにひろぴーは、レバレッジ取引初心者には2倍から4倍のレバレッジ倍率をオススメしています。最初の内は低いレバレッジの方が、資金管理の感覚が身につきやすいからです。
また資金管理ができないまま、100倍以上のレバレッジで取引を始めると、ボラティリティが高い仮想通貨相場では、ロスカットルールが発動しやすくなりますので注意しましょう。
手順③レバレッジ取引所に口座開設をする
仮想通貨レバレッジ取引所が決まったら、口座開設をしましょう。
他の口座開設の流れはだいたい一緒です。この記事には必要書類や完了するまでの日数なども解説していますので、参考にしてみてください。
手順④レバレッジ取引所の口座に日本円を入金する
仮想通貨レバレッジ取引所の口座開設が完了したら、早速入金しましょう。
なお基本的には、レバレッジ取引で証拠金にできるのは日本円のみです。そのため今回は日本円を入金します。
※ただし Liquid by Quoine(リキッド) は仮想通貨を証拠金に充てられます
多くの取引所では、主に2つの入金方法があります。
即時入金(クイック入金) | インターネットサービスから24時間入金が可能。口座へ即時反映、入金手数料は多くの取引所で無料 |
振込入金 | 銀行やATM、インターネットから指定口座へ振込む。口座への反映時間は取引所により異なる。入金手数料は多くの取引所で無料だが、銀行の振込み手数料は別途発生する |
最初の入金額は1万円がオススメ
また「最初はどのくらい入金すれば良いの?」とおいう方には、まずはお試しで1万円の入金をオススメしています。
理由は金銭的な対価を、必要最低のリスクで実感できるからです。
ある程度の緊張感を持つことでより真剣にレバレッジ取引に取り組むようになり、上達も早くなると考えています。
しかしだからといって最初から大金を入金し、その結果大きな損失を被り相場から退場しては元も子もありません。
これらを踏まえたちょうど良い入金額が1万円なのです。
入金額2,500円と1万円のときの各損益額イメージ
多くの取引所が最低注文数を0.01BTCと設定しています。そのため1BTCが100万円でレバレッジ4倍だと最低注文額は【100万÷4×0.01=2,500】となり、2,500円が口座に必要です。
だからといって2,500円しか入金をしなかった場合、仮に最大注文数で注文を行いビットコインが5万円値上がったとしても、利益はわずか500円です。これではあまり費用対効果が良いとは言えません。
しかし口座に1万円があればポジションサイズを最大で4倍にでき、ビットコイン 5万円の値上がりで1,000円から2,000円の利益となり、現実的な対価が実感できるのです。
手順⑤仮想通貨の相場・チャート分析をする

口座への入金が完了したら、注文してみたくなると思います。しかし闇雲にレバレッジ取引をしても、長期的に勝てるようにはなれないからです。
そこでひろぴーは、注文の前にチャート分析をすることをオススメしています。
チャートの価格情報から値動きを予想することで、将来的にトレードスキルも身につくようになるでしょう。
なおこのブログでは相場・チャート分析のサポートとして、ひろぴーがリアルタイムに相場分析をしたメルマガを掲載しています。
またテクニカル指標を使ったチャート分析方法も紹介していますので参考にしてみてください。
- テクニカル指標解説リスト
|ボリンジャーバンド
|トレンドライン・水平線
|移動平均線(SMA)
|一目均衡表
|RCI
|MACD
|RSI
|ストキャスティクス
本格的なチャート分析をするなTradingView(トレーディングビュー)がオススメ
実は仮想通貨取引所のチャートツールには、必要最低限の分析ツールしか搭載されていません。
レバレッジ取引を始めた内は、それで足りると思いますが慣れてくると「2つのチャートを比較したい」や「デスクトップPCでした分分析をスマートフォンからも確認したい」と思うようになります。
そこでオススメなのは、クラウドチャートツールの「TradingView(トレーディングビュー)」です。
無料でも利用ができ、本格的なチャート分析の他にもトレーダー達の専用SNSの閲覧などができるので、とりあえず登録しておいても良いでしょう。
TradingViewについてもっと知りたい人は「TradingViewとは?チャート分析ツール、市場データ、専用SNSの3つの特徴から網羅的に解説」をご覧ください。

手順⑥注文数をあらかじめ決めておく
相場分析が完了したら、エントリーチャンスに備えて注文数を決めておきます。
最初は仮想通貨のレバレッジ取引で、注文数をどのくらいの数にすれば良いのか悩むと思います。
結論としては、最初の内は最低注文数(0.01BTC)で発注してみて、値動きに伴って資金が増減する感覚を覚えましょう。
【注意】ロスカットになりやすい注文の仕方や注文数
またレバレッジ取引の注文で1番危険なのは、そのときに注文できる最大サイズ(注文可能額)で注文を行い、思わぬ価格変動でロスカットルールが発動し、大きく資金を減らしてしまうことです。
例えば1BTC=100万円のときに、口座に先程入金した1万円がありレバレッジ4倍で注文をしようとします。
レバレッジ4倍なので実質的に4万円分のビットコイン、つまり0.04BTCが最大で注文できます。
しかしこの数量で注文を行った場合、ビットコインが約7万円下落するとロスカットルールが発動し、約2,800円の損失となり資金の3割近くを失うのです。
なおこれらの計算は、下記3つの用語を元に行っています。
- レバレッジ取引資金管理で重要な3つの用語
- 必要証拠金
- 有効証拠金
- 証拠金維持率
もっと詳しく知りたい人は、下記の記事をご覧ください。
必要証拠金とは?レバレッジ取引における役割や計算方法、確認方法を解説
証拠金維持率の計算方法(リスクの目安と取引所ごとのロスカット率も紹介)
手順⑦レバレッジ取引の新規注文する
エントリーチャンスが来たら新規注文を行います。
注文には下記のように6つの種類があります。
注文種別 | 特徴 |
成行注文 |
その時点の価格で行う注文。相場急変時には約定価格がずれる場合がある。 ただしFX形式のレバレッジ取引では「スリッページ」呼ばれる値を調整することで約定価格のズレを避けることができる |
指値注文 |
価格を指定して行う注文方法。買注文の場合は、今より低い価格を指定して行う注文。価格が指定価格に到達したときに約定する。 また買注文の場合は、今より高い価格を指定して行う注文 |
逆指値注文 |
指値注文と同様に価格を指定して行う注文方法。売り注文の場合は今より低い価格を指定して行う注文。価格が指定価格に到達したときに約定する。 買注文の場合は、今より高い価格を指定して行う注文 |
OCO注文 |
2つ同時に指値注文を行い、どちらかが先に約定したらもう片方の注文が自動的にキャンセルされる注文方法 |
IFD注文 |
主となる指値注文と複となる指値注文を設定し、最初に発注した主の指値注文が約定したら自動的に複の指値注文が行われる |
IFO注文 |
IFD注文とOCO注文を組み合わせた注文方法。主となる注文が約定したら複となる2つの注文が自動で行われ、そのどちらかが約定したらもう一方は自動的にキャンセルされる。 |
なお初心者には、成行注文か指値注文が簡単でオススメです。
ただし取引所や取引サービスごとに選択できる注文方法が異なります。自分が使用する取引所ではどの注文ができるのかはレバレッジ取引所比較表の「注文種類」から確認できます。
また各注文種別について詳しく知りたい人はビットコインと仮想通貨の注文種別を図解!取引所や取引種別ごとの注文種別一覧表付きをご覧ください。
レバレッジ取引所での注文方法と手順
注文種別が決まったら実際に注文してみましょう。今回は GMOコイン のレバレッジ取引で、スマートフォントアプリから指値注文を行う方法と手順を紹介します。まだインストールしていない場合は以下のボタンからインストールしておきましょう。
GMOコインの注文方法

- 取引数量のタップ
- 取引数量の入力
- 売買ボタンのタップ
なおよくつまづく注文の数量は、手順⑥注文数をあらかじめ決めておくで決めているので大丈夫ですね。
手順⑧決済注文で損益を確定させる
手順①で説明したように、仮想通貨のレバレッジ取引にはポジションという概念があります。買い(又は売り)でポジションを保有し、その後売り(買い)を行いポジションを解消したときの差額が、損益として口座に反映されるようになっています。
手順⑦でレバレッジ取引の新規注文(ポジション保有)が完了し、相場が変動すると含み損・含み益(以後、含み損益)が発生します。
仮想通貨のレバレッジ取引では。この含み損益を決済注文で確定(ポジションを解消)させることで損益が確定します。
また決済注文は利益が出ていれば「利確」、損失が出ていれば「損切り」と言います。
レバレッジ取引の決済注文画面に行く手順
- トップ画面上部中央の「ポジション」をタップします
- ポジション一覧画面に遷移するので決済したいポジションをタップします
- 決済注文画面に遷移します
今回はよく使う、今すぐ注文と予約注文のやり方を紹介します。
レバレッジ取引の成行決済注文方法・手順
- 数量欄には保有中のポジション数量があらかじめ入力されています
- ポジションを全額決済する場合はそのままで大丈夫です
ポジションの一部だけ決済したい場合は、数量を入力しなおします - 「ポジションを決済する」ボタンをタップします
- 確認画面で問題がなければ「確定」をタップします
- これで決済注文は完了です
レバレッジ取引の予約決済注文方法・手順
- 金額欄と数量欄には、現在の価格と保有中のポジション数量が入力されています
- 決済したい金額を入力しなおします
- ポジションを全額決済する場合はそのままで大丈夫です
ポジションの一部だけ決済したい場合は、数量を入力しなおします - 「ポジションの決済を予約する」ボタンをタップします
- 確認画面で問題がなければ「確定」をタップします
- これで予約決済注文は完了です
なお新規注文が完了したら、予約決済注文もすぐに行っておくことをオススメしています。
特に損切りの予約注文は、思わぬ相場の急変で資産を失わないためにも、必ずセットしておきましょう。
決済完了後の損益を確認する方法
決済完了後の損益については、メニューの「約定履歴」からを確認できます。
レバレッジ取引の予約注文を取り消す方法
なお予約決済注文がまだ約定していない場合は、この画面には反映されません。その場合はメニューの「注文履歴」で状況を確認したり、予約決済注文の取消しが行えます。手順は下記の通りです。
- メニューから注文履歴をタップ
- 約定の予約注文をタップ
- ボタン「この予約を取り消す」をタップ
- 確認画面で問題がなければ「予約取り消し」をタップ
- 以上で予約取引の取り消しは完了です
なおこの予約注文の取消し方法は、新規注文や現物取引など全ての予約注文が対象となっています。
【まとめ】仮想通貨のレバレッジ取引のやり方
この記事は、仮想通貨のレバレッジ取引所初心者がでも、手順通りに知識を身につけ取引を行えば、レバレッジ 取引ができるようになります。
加えてただ単にレバレッジ取引ができるようになる訳ではなく、早々に相場から退場しないように、初心者が見落としがちな資金管理についても触れました。
1回目を通すだけではすぐに理解できないかもしれません。ですからレバレッジ取引をやりながらでも、この記事を何度も読み返してレバレッジ取引の基礎をマスターしましょう。
【おさらい】レバレッジ取引のやり方手順