前回までの記事では、仮想通貨を空売り(ショート)する時の2つのリスク回避方法について解説しました。
【前回のおさらい】空売りのリスクを回避する方法
- ストップロスオーダーを利用する(しかし100%回避できる訳ではない)
- 「不足金支払い(追証)」がない取引所を利用する(リスク100%回避)
- 「不足金支払い(追証)」がない取引所は「bitbank Trade」と「zaf」
「リスク回避方法もわかったから実際に空売りをしてみよう!」
「でも、どっちの取引所でトレードをするのが良いの?……」
と疑問に悩む方もいると思います。
そこで今回は、それぞれの取引所の特徴を対戦形式で比較し「いったいどっちの取引所で空売り(ショート)するのが自分にあっているのか?」を解説します。
【今回の比較項目】
- 不足金支払い(追証)
- 取引種別・取引板
- 手数料
- 通貨ペア
- 最低注文数
- レバレッジ
前回の記事では、空売りのリスクを回避する方法を解説しました。
もくじ
【比較表】「bitbank Trade」と「zaf」
まずは両社の特徴を比較してみました。
すでに知りたい項目が決まっている人は、どっちの取引所で空売りするかはこの表だけで決められることでしょう。
※1. レバレッジが20倍だったとき
※2. 1BTCが70円で、レバレッジ7.77倍のとき
参照:
https://www.bitbanktrade.jp/rule
https://zaif.jp/terms_margin
ではこの表を元に、大事な項目を比較しながら最終的には自分がどっちの取引所が向いているのか?がわかるところまで解説します。
【初戦】各取引所の不足金支払い(追証)対応について

前回の記事でも解説しましたが、空売り(ショート)をする時に1番意識すべきリスクは、「価格急騰時にロスカットルールが発動しない(もしくは遅れて発動する)こと」です。
つまり上限が未知数の借金を抱えることです。
そこで今回 zaifと bitbank Tradeを選んだ理由は、そのリスクがあらかじめ排除されているからです。
しかしそれぞれの取引所でルールが若干異なり、結果としてトレードにも影響してくるので詳しく解説します。
zaifの「キャピタルゲインフィー」と口座凍結・強制補填

zaifの「キャピタルゲインフィー」という名称ですが、正確には特に名称が決まっていません。
しかしながらこの記事ではわかりやすいように「キャピタルゲインフィー」で統一します。
まず結論として、zaifは不足金支払い(追証)がない代わりに、以下の3点の特徴があります。
- キャピタルゲインフィーとして、利益から0.7%の手数料を支払う
- 不足金が発生したときは、まず保有している他の通貨から強制的に補填が行われる。
- それでもまだ不足金がある場合は、入金するまで新規取引や出金ができなくなる(実質的な口座凍結)
参照:https://zaif.jp/doc_margin_trading
このようにそれぞれの取引所は上記のような方法を用いることで、空売りのリスクをなくした取引環境を提供しています。
では次にbitbank Tradeのリスク排除方法を見てみましょう。
bitbank Trade の「キャピタルゲインフィー」

bitbank Trade は「キャピタルゲインフィー」というルールを用いることで、不足金支払いのルールをなくしています。
以下の取引ルールの抜粋をご覧ください。
キャピタルゲインフィー(決済損失積立金)
キャピタルゲインフィーとは、…利益に対する0.2%に相当する金額を当社が申し受けるものです。(損失が出た場合は、発生しません)。
このキャピタルゲインフィーは、当社が相場急変時のロスカット時に被る当社の相場変動損失を防ぐためのもので、決済損失積立金として充当されます。
参照:https://www.bitbanktrade.jp/rule
つまり、「勝ってる人から大目に手数料を貰って、それを大損した人の為に使いますね。」といった意味です。
なので例えると「強制的に保険に加入させられるドライブ?」みたいなものでしょうか。
不足金支払い(追証)不要に関する項目だけを比較すると、どうしてもzaifの方がデメリットが多いように見えます。
勝者:bitbank Trade
まずは前半戦として空売りをする時に最大リスクになってしまう「不足金支払い」について比較しました。
しかし比較できる項目は他にもあるので、次の記事ではトレードスタイルごとにオススメな方を紹介します。
長くなってしまったので、続きはコチラの記事をご覧ください。
空売りができる取引所は他もにたくさんある!
今回の企画では、不足金支払い(追証)を排除している取引所のみを紹介していますが、その他の取引所でももちろん「空売り」はできます。
特に1ヶ月以上長期でショートポジションを持ちたい人は、他の取引所を使った方がいいでしょう。
なぜなら今回紹介した取引所には、限月(満期日)や返済期日がある取引種別だからです。
「zaif」と「bitbank Trade」以外の取引所比較はコチラの記事をご覧ください。