仮想通貨の空売りの「空売り」について、1回目の記事ではルールなどの基礎項目を。
2回目の記事では、「売り」と「空売り」の違いについて解説をしました。
この2記事を読んで多くの方は空売りとはどういったものなのか?という疑問が解決したのではないでしょうか?
そして3回目となるこの記事では、仮想通貨の「空売り」のリスクについてな以下の内容について解説をします。
- 空売りとレバレッジ取引のリスク
- 価格上場時の青天井
- 空売り時のロスカット事情
ではまずは空売りとレバレッジのリスクについて見てみましょう。
もくじ
空売りのリスク
まず仮想通貨を証拠金取引でトレードする上で、リスクとなりそうな項目を、現物取引と比較しました。
【売りと「空売り」の主な違い】
ご覧の通り、「空売り」は証拠金取引取引としてレバレッジを効かせたトレードができるので、上記のような項目がまず挙げられます。
※レバレッジについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
「信用買い」と「空売り」のリスクの比較と「青天井」

では次に証拠金取引内で、空売りと「信用買い※」を比較してみましょう。
※信用買いとは、仮想通貨の証拠金取引において「買う(ロング)」することです。
【証拠金取引の売買の通称】
- 空売り ⇄ 信用買い
- ショート⇄ ロング
シンプル考えて上げ相場の時は「信用買い」が勝ちやすく、下げ相場の時は「空売り」が勝ちやすい違いは多くの方が気づく点かと思います。
しかし両者の一番の違いは、「青天井(あおてんじょう)」があるかないかという点です。
青天井とは、相場において価格に上限が定められていなく、それによりどこまでも価格が上がる可能性がある状況のことです。
仮想通貨の青天井の例
例えばビットコインの価格が上がり続け、100万円が1億円に値上がりすることも青天井なのでありえます。
逆に価格が下がり続けたとき、青天井ではないので0円以下になることがありません。
そのため特にこれから価格が上がることが期待されている仮想通貨で空売りをすることは、_大変危険な行為と言えるでしょう。_
「ロスカットルール」は遅延して発生する可能性アリ
「でもロスカットルールがあるから安全じゃないの?」
と考える方もいると思いますが、ロスカットルールが必ず発動するとは限りません。
bitFlyerの「Lightning FX」の利用案内には以下の記載があり、またその他の取引所にも基本的に同様の記載があります。
証拠金維持率が当社の定める水準を下回った場合の追証ルール、ロスカットルールの適用は遅延することがあります。 適用の遅延により発生した損失等について当社は一切責任を負いません。
参照:https://lightning.bitflyer.com/docs/fx
このように特に価格が急騰・急落するときは、往々にしてロスカットが発生せずに多額の「不足金支払い」が発生している人も実際にいます。
こんなのもありました。
強制ロスカットされた瞬間。1260000円。
18:56です。証拠金が不足してから少なくとも26分以上に渡り、
ロスカットが実行されなかったデータを示すものです。 pic.twitter.com/9Ha3Sc1KmQ— SHINPY @仮想通貨 BTCFX (@sgoroku) January 16, 2018
この方は空売りではなく「信用買い」でしたが、例えば同様にレバレッジを効かせて、元手の資金を超える程の大きいポジションを空売りしていたとします。
その中で上記のようにロスカットルールが発生せずに、更に価格が上昇し続けた時の損失額は、想像をするだけでも恐ろしい額になることでしょう。
ここまでで、仮想通貨の空売りのリスクについて紹介をしました。
空売り(ショート)以外に、仮想通貨FX自体のリスクを知りたい方はコチラの記事をご覧ください。
次の項目では、空売りのリスクについて大事な点をおさらいしてみましょう。
【まとめ】空売りのリスクについて
この記事は、仮想通貨の空売りのリスクについて解説しました。
最後に大事なポイントをピックアップします。
【まとめ】空売りのリスク
- 価格が高騰してしまった時に上昇の上限がない
- このことを「青天井」と呼ぶ
- ロスカットルールは、急騰急落時に発生しないこともある
- 空売り(ショート)している時に、ロスカットが発生しないと、損失が未知数
- 多大なレバレッジをかけてトレードしてると、更に大きな損失になる
次回は実践編として、空売りにオススメな取引所を紹介します。
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