イーサリアム(Ethereum)とは

■イーサリアム(Ethereum)

キーワード:ビットコイン2.0
      スマート・コントラクト
      イーサリアムクラシック

ビットコイン初心者の皆さん、口座開設されましたか?

幾つかのビットコイン取引所ではビットコインの他にイーサリアム(Ethereum:ETH)という表示を目にしたことがあると思います。

今回はこの仮想通貨「イーサリアム(ETH)」についてお話したいと思います。(エセリウムと発音することもあるようです。)

イーサリアムは(2017年5月)現在ではビットコインに次ぐ時価総額の大きい仮想通貨です。

ビットコインの時価総額は4兆円を超えていますがイーサリアムは2兆3千億円を超えています。(単純に1ドル100円換算)

この時点で両者をを合わせて仮想通貨市場全体の70%以上を占めているのです。(2017年5月末現在)

(いずれも2017年5月末時点)CryptoCurrency Market Capitalizations(coinmarketcap.com)参照

また最近ではさらに価格を伸ばしてきています。(5/31に高騰していました)

ちなみに通貨単位のイーサ(Ether)と表現されていると、WEB関係技術者にはLANケーブルのイーサネットを思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。

そんなコインですが、5月31日に史上最高値更新で1イーサ=29,122円まで上昇してきました。

 

■イーサリアムはビットコインの改良版

さて、イーサリアムの特徴はスマート・コントラクトというブロックチェーンに記録される情報が拡張されていてそのスマート・コントラクト(契約内容)を「チューリング完全」なプログラム言語により作られてると言われています。

またビットコイン同様のP2Pネットワークにより採掘(マイニング)され、新規発行されております。そしてマイナーの収入にもなっているのです。

前述のスマート・コントラクトの契約執行に伴う費用(イーサで受け取る報酬額は「gas」という単位で計算されます。)が報酬としてマイナーの収入源となっているのです。

そんな難しいこと言われてもわかならい!っと仰られる方は、大雑把ですがビットコインの仕組みを拡張した将来性のあるシステムだと思ってください。

 

■ビットコイン2.0とは

それゆえにイーサリアム(ETH)の仕組みはビットコイン2.0とも表現されています。(ビットコイン2.0についてはまた機会があれば紹介したいと思います。興味のある方は「ビットコイン2.0」で検索してみてください。経済産業省や大手企業が参加する研究会もあるようです。)

仮想通貨を説明する上でこれらの仕組み(ブロックチェーン、プルーフ・オブ・ワーク)をどうしても説明しなければなりません。つまりこの仕組の中に組み込まれているものが暗号(仮想)通貨なのです。

ビットコインについてまだ理解されていない方は以下をご参照ください。

参考:ビットコインとは(https://bitcoin-fx.jp/?page_id=2

イーサリアムはブロックチェーンによる契約情報を含むネットワークのシステム名であり、その中に組み込まれた暗号(仮想)通貨が「イーサEther(ETH)」なのです。

(非常にわかりやすく言いますと、例えば、ある企業が毎月25日にAさんの口座に20万円の給与を振り込んでください、振込手数料は会社負担。などと情報を付与して設定が可能なのです。)

ここまで理解して頂けましたか?!

 

■イーサコインを扱う為の注意点

イーサリアムのアカウント(コインを受け取るアドレス)は0xから始まり20byteつまり英数字40文字(16進数)の羅列です。(イーサリアムの銀行口座番号のようなもの。)

ビットコインアドレスとは違うので送金の際はご注意ください。

また送金する場合最低1.0イーサ以上なので、0.5イーサを送ると相手側に届きません(実際にやってみました^^;)でも、焦ることはありません。同じアドレスに再度0.5イーサ送れば相手側にちゃんと1.0イーサとして入金されます。

もう一つの特徴のコントラクト(契約情報付与)に関する内容を相手に送るには上記のコインのアドレスとは違うので混同しないよう注意が必要です。

さらに、これらのアドレスは変わることがあるそうなので受け取る側はその都度アドレスを確認し送信者側に伝えるようにしましょう。

 

■イーサリアムクラシック(ETC)とは?

補足ですが、イーサリアムとは別に、イーサリアムクラシック(ETC)というアルトコインも存在します。

2016年7月TheDAO(*1)事件によりイーサリアムがハッキングされイーサEtherの約3分の1が奪われました。

この奪われたイーサEtherを元に戻すため、開発元がハードフォークを行いました。(盗難されたイーサリアムを無理矢理ホルダーのサイフに戻して救済してあげた。システム修正作業で取引がなかったことにしてしまう強制的なもの。)

当時、これは非常に話題になり、論争が世界中で勃発しました。そもそも暗号通貨としての理念・概念に反すると唱える人はハードフォーク反対派の方です。

逆に、悪意をもって盗難されてしまったものを元に戻してあげればいいじゃないか!っという方はハードフォーク賛成側の人間だと理解してください。

 

どちらが正しいというものはなく、永遠と続く論争になります。(技術者の前でこの言葉はあまり口にしないほうが良い(笑))

 

しかし、その論争は終結することなく、ハードフォークはやや強硬的に実施されました。

要するに、イーサリアム開発元のエンジニアで分裂が起きてしまったのですね。

その後、ハードフォーク行為に反対していた開発メンバーは組織を脱退しました。

 

そして新たにイーサリアムクラシックを作ったということがETC誕生の経緯です。

 

よって、イーサリアムクラシックは中央集権制に囚われない自由な暗号通貨を目指したという訳です。

*1)TheDAO:イーサリアムネットワークを間借りして別プロジェクトとして立ち上げたクラウドファンディングプラットフォーム。こちらのTheDAOの脆弱性をつかれハッキングを受けました。当時、DAOの時価総額も比較的大きく時価総額ランキングTOP10に入っているコインでした。

補足にしては長くなりましたが、イーサリアムとイーサリアムクラシックの存在経緯を説明しました。

 

■イーサリアム・アライアンス(Enterprise Ethereum Alliance)

長ったらしいのですが、エンタープライズ・イーサリアム・アライアンスと言います。

イーサリアムのブロックチェーンシステム(ブロックチェーンシステム2.0)の技術発展と実用化を目的とした連合事業体であり世界の大手企業が数多く参加しています。

エンタープライズ・イーサリアム・アライアンスとは 説明記事ページへ。

皆さんご存知の企業としてはマイクロソフト、インテル、ING、JPモルガン、サムソンSDS、BP、トヨタ自動車(トヨタ・リサーチ・インスティテュート)、メルクなどなど・・・もっと知りたい方は(entethalliance.org)を御覧ください。

最近イーサリアムが高騰しているのはこれらの影響が非常に大きいです。

ブルームバーグには、2018年末までにはビットコインの時価総額を抜いて暗号通貨市場最大のコインとなるという見通しもあるぐらいです。

筆者的には2017年度中に起こるのではないかとも考えております。

 

■まとめ

長くなりましたが、まとめです。

・イーサリアムはビットコインの改良版ブロックチェーン技術であり、「ビットコイン2.0」と呼ばれている。(iOSのバージョンアップしていく数字のようなもの。)

・過去にいくつかのハードフォークも乗り越えて大きく成長をしてきている。

・世界の多くの企業が指示を表明しており、ブロックチェーン技術ベースでイーサリアム中心に学び始めている。

・エンタープライズ・イーサリアム・クラシックと呼ばれ、EEAと表記されている。日本の企業では三菱UFJやトヨタが参画している。

ここ半年の値動きをみておりますが、暗号通貨市場ではイーサリアムが一番安定した値動きを続けております。

断続的な買いが入ってきているからでしょう。

僕はイーサリアムが800円や1000円のときから投資を続けております。

そして今でもそのときに購入したイーサリアムを持っております。

今後、暗号通貨市場を支えるエースコインになるであろうイーサリアム。

時価総額は近いうちに10兆円を超えていくように思えます。

バブル相場になれば20兆、30兆円は超えていくでしょう。期待してホールドしてよいと思います。(時価総額30兆円を超えますと、今の価格からさらに10倍になります。)

ぜひご興味ある方はイーサリアムに投資してみては如何でしょうか。

■参考:イーサリアムが一番安く購入できるビットコイン取引所は?

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ラジオ日経パーソナリティ兼FX・BTCコラムニスト(週5本・・・。) FXトレードで毎日ゆったりまったり勝負中!最近はどっぷりBTCトレードにハマっております。過去にXRP70万枚のハッキング経験あり^p^詳しくはこちら! >ひろぴーの略歴・経歴