あなたは仮想通貨をどのように保管していますか?
取引所に預けたまま……という方も多いのではないでしょうか?
仮想通貨の保管は、利用目的ごとに用途にあったウォレットを選ぶことでより安全に行えます。
また仮想通貨のウォレットはインターネットの接続方法によって3種類に分類できます。
【ウォレットの分類】
- ホットウォレット
- コールドウォレット
- ハードウェアウォレット
そこで今回はハードウェアウォレットについて解説します。
なおホットウォレットとコールドウォレットについて知りたい方は以下の記事をご覧ください。
https://bitcoin-fx.jp/?p=8566
https://bitcoin-fx.jp/?p=8620
※なお本記事ではハードウェアウォレットとコールドウォレットは、その特徴の違いから別の分類としています。
ハードウェアウォレットとは

ハードウェアウォレットとは、秘密鍵の保管と電子署名を行う機能がセットになっている端末タイプのウォレットのことです。
端末のサイズの多くはUSBメモリー程のサイズなので持ち歩くこともできます。
またハードウェアウォレットから送金をする時はPCを併用して送金作業を行います。
なおその際には事前にPCに専用のソフトウェアをインストールしておきます。
中には「ハードウェアウォレットをコンピューターに接続をした時に、秘密鍵がオンラインになってしまうのでは?」と心配に思う方もいると思います。
しかし秘密鍵のデータはPCからアクセスできないように専用のチップで守られているので安全と言えます。
ではハードウェアウォレットの特徴をみてみましょう。
ハードウェアウォレットの特徴
- ペーパーウォレット程の手間をかけずに送金できる
- ホットウォレットよりも安全に秘密鍵を保管できる
- 端末の購入コストは他のウォレットと比べ高い
上記の特徴からハードウェアウォレットは購入コストはかかるものの、他のウォレットのデメリットをカバーしたウォレットと言えるでしょう。
次に代表的なハードウェアウォレット製品を紹介します。
代表的なハードウェアウォレット製品
代表的なハードウェアウォレットは以下の2つです。
- Trezor(トレザー)
- Ledger Nano S(レジャーナノエス)
この記事では、それぞれの標準価格と正規代理店を紹介します。
◆Trezor(トレザー)
価格:15,800円(税込)※2018年9月時点の価格
Trezor正規代理店:https://hardwallet.store
◆Ledger Nano S(レジャーナノエス)
価格:15,800円(税込)※2018年9月時点の価格
Ledger Nano S正規代理店:https://hardwarewallet-japan.com
それぞれのウォレットが持つ基本的な機能に違いはありませんが、対応通貨の数と種類が違います。
※詳しくは各代理店のページから確認できます。
では次にハードウェアウォレットからの送金手順を解説します。
ハードウェアウォレットからの送金方法と、安全な仕組み
大まかな流れは、
- PCでトランザクションを作成しハードウェアウォレットに送信→
- 実質的にオフラインなハードウェアウォレット内で秘密鍵を使い署名→
- 署名したトランザクションをPCに戻して、ブロックチェーン上に配信(完了)
ではもう少し詳細の手順を解説します。
- まずハードウェアウォレットと 併用するソフトウェアが導入されているコンピューターをUSBなどで接続します。
- 併用するソフトウェアで送金用の未署名トランザクションを作成します
- 作成した未署名のトランザクションをハードウェアウォレット側に送信します
- その送信された未署名のトランザクションを、ハードウェアウォレット内で保管していた秘密鍵で署名を行います
- 上記で署名済みとなったトランザクションを、ハードウェアウォレットから接続中のソフトウェアに送信します
- ソフトウェアは、 受け取った 署名済みトランザクションをビットコインのブロックチェーンにブロードキャスト(配信)します
以上がハードウェアウォレットを使った送金手順です。
送金の仕組みとしてはペーパーウォレットと同様に、「オンラインでデータ作成→オフラインで署名→オンラインに戻す」という流れです。
しかしペーパーウォレットではQRコードでをいちいち読取る必要があるので、それと比べると断然にハードウェアウォレットの方が利便性が高いです。
【まとめ】ハードウェアウォレットの重要ポイント
最後にハードウェアウォレットの特徴をまとめてみます。
- ハードウェアウォレットは秘密鍵をオフラインで保管しながら電子署名ができるウォレット
- ハードウェアウォレットとPCを併用して送金する
- 他の種類のウォレットと比べハードウェアウォレットは安全かつ手軽に送金できる
ハードウェアウォレットは、安全性と利便性がトレードオフの関係になってしまう他のウォレットに比べ、安全性と利便性を兼ね備えたウォレットと言えます。
しかしハードウェアウォレットも完璧に安全なわけではありません。
耐用年数などの問題や、併用するソフトウェアにウイルスが仕込まれてしまったりするなど、まだまだ課題が残っています。