ベネズエラは現在空前のハイパーインフレによって経済混乱が発生しています。
ベネズエラの大統領Nicolas Maduro(ニコラス・マドゥロ)氏は、石油価格に裏付けされた仮想通貨「Petro(ペトロ)」を新規発行しました。
法定通貨「ボリバル・ソベラノ(旧ボリバル・フエルテ)」と連動させることを発表しています。
ベネズエラでは原価価格下落とアメリカからの経済制裁措置のダブルパンチでインフレ率が急上昇。
政策金利引き上げやロシアからの資金援助もありますが、打つ手は出し尽くして通貨安は続いておりました。
1バレル当たりの市場価格とほぼ同じ1ペトロ=60ドル(約6600円)と固定し、1ペトロ=3600ボリバル・ソベラノとも交換可能と決定しました。
また、Maduro氏はペトロによる新しい最低賃金として、1か月当たり0.5ペトロまで引き上げることも示唆しています。
これは新規発行通貨の安定を目指したものだと考えられているが、0.5ペトロという水準は今の最低賃金の60倍に等しく、大幅な切り下げと共にさらなるインフレを招く要因になるのではないか?と懸念されています。
今回のペトロへの切り替えが、ベネズエラ経済にとってどのような影響を及ぼすのか世界が注目しています。
出所参考元:https://coinbusiness.jp/n/n775079c2ec1b
原典:「Venezuela’s President Devalues Fiat Currency by 95%, Pegs it to Crypto ‘Petro’」
歴史的なハイパーインフレに悩むベネズエラで、仮想通貨ペトロが発行され
国家が仮想通貨を発行したこと自体、とても意味あることではあります。
ですが、それによって現在のベネズエラの経済危機が解消できるとは言い難いでしょう。
トルコリラの暴落やアルゼンチン・ペソの急落も今年起こりました。新興国通貨が軒並み大きな打撃を受けており、次の新興国はどこがターゲットになってしまうのか市場では注目を浴びています。