ビットコインは2017年の高値を超えるのか
ブルームバーグのリポートに「ビットコインが2万8000ドルを目指す」とありました。
参考:Bitcoin $10,000 Gaining Support(6/2)
1ドル108円で換算すると、302万4000円になります。今のビットコインは100万円ですから3倍以上と、かなり強気ということになります。
ビットコインに関する予想は毎月のようにクリプト専門家が出しており、6月3日にはブロックチェーン開発企業のブロックストリーム創業者であるアダム・バック氏が、5年以内に30万ドル(約324万円)になると述べています。理由は、世界的な無制限の金融緩和が法定通貨の価値を下落させ、ビットコインへの投資を促すからだということです。
ただ、こういった予想は既存の仮想通貨投資家が知るのみで、その他の投資家にはあまり認知されないでしょう。しかし、ブルームバーグレポートであれば多くの人や機関投資家が注目することになります。そして、それが新規マネーの流入につながる可能性があります。
レポートには、主に3つの上昇理由が書かれています。
中央銀行の金融緩和
先のアダム・バック氏と同じ理由ですが、ビットコインの上昇継続には、中央銀行の大規模な金融緩和が影響するとしています。特にコロナショックにより、先のサブプライム、リーマン・ショック以上の金融緩和がなされ、世の中にはお金が出回っています。そうなると、法定通貨の価値が下落し、相対的にビットコインの価格が上昇するということになります。
これにより、今年のビットコインは2万ドル、約216万円に向かっていくだろうとしています。
金価格の上昇
ビットコインは発行上限が決まっていることから、デジタルゴールドと呼ばれることがあります。
そのことから、金とビットコインは価格連動しやすいと言われています。ブルームバーグによると、過去52週間の相関関係が過去最大だということです。
実際にふたつの価格を見比べてみると、たしかに似たような値動きになっていることが分かります。
▼ビットコイン(ローソク足)と金価格(オレンジ色)の日足チャート
出所:トレーディングビュー
金は8年ぶりの高値に向けて上昇を続けており、ビットコインは金と同様に上昇を続ける、とされています。
テザー(USDT)の成長
最後は、米ドルのステーブルコインであるテザーの発行が続いていることを挙げています。
テザーの時価総額は2019年5月には約4280億円でしたが、2020年には約1兆円を突破しました。
出所:CMC
テザーが発行されると、ビットコインが上昇するというアノマリーがあります。この背景には、発行したテザーでビットコインを買い上げて、利益を上げその利益でまたテザーを発行するとも言われており、これがビットコインの上昇につながるとされているためです。
本当かどうかは定かではありませんが、仮想通貨投資家の中には、テザーの発行でビットコインを買うという投資家が非常に多く、それがまた更なるビットコインの上昇につながるということです。
さて、答え合わせは年末にできますから非常に楽しみですね。
ビットコインは2017年に高値を付けた後に、36万円まで下落しましたが、2019年には150万円まで上昇しました。過去2年間の平均価格は85万円程度と、値動きは激しいものの下落し続けることはないと思っている人も多いのではないでしょうか。
半減期を通過し、デジタルゴールドとして輝きを増すことを期待したいですね。