仮想通貨レバレッジ取引2倍はいつから規制されるのか?4パターンで予想

レバレッジ規制2倍

仮想通貨の証拠金取引の最大レバレッジ倍率が、4倍から2倍に規制される方針であると、2020年1月に日経新聞により報道されました

その1月14日から2月23日にかけて、パブリックコメント※の募集がおこなわれ、現在は当局にて検討中であることが予想されます。

2020年3月時点では、レバレッジ倍率が最大2倍に規制されるとはまだ決まっていません。

※追記2020/04/03:改正資金決済法が2020年5月1日に施行されることが決まり、最大レバレッジ倍率は2倍で確定となりました。

 

レバレッジ2倍確定の条文(改正資金決済法)
百分の五十→つまり(100÷50=2)でレバレッジ2倍確定(引用:金融庁新旧対照表:II-2-2-2 信用取引への対応>(2) 保証金の管理②)

そこで多くの人は…

  • いつからレバレッジ2倍になるのか?
  • レバレッジ2倍はいつまでに変更されるのか?
  • いつまでレバレッジ4倍で取引できるのか?

と疑問に思っていることでしょう。

そこでこの記事では、仮想通貨の証拠金取引の最大レバレッジ倍率が、いつから2倍になり・いつまで4倍で取引できるのか、について解説します。

※パブリックコメントとは、公的な機関が規則あるいは命令などの類のものを制定しようとするときに、広く公に、意見・情報・改善案などを求める手続きをいう。公的な機関が規則などを定める前に、その影響が及ぶ対象者などの意見を事前に聴取し、その結果を反映させることによって、よりよい行政を目指すものである。通称パブコメ。 引用:ウィキペディア

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【結論:いつから2倍】2020年5月1日から取引所ごと順次2倍に変更

では国内の各取引所は、いつレバレッジを2倍に変更するのでしょうか?

結論としては、2021年5月1日から取引所ごとに順次、4倍から2倍への変更が行われる予定です。

下記の表に各取引所のレバレッジ2倍変更スケジュールをまとめました。

取引所別レバレッジ2倍変更スケジュール(更新:2021/04/22)
仮想通貨取引所 レバレッジ2倍変更日(予定)
GMOコイン 2021年4月21日(水)定期メンテナンス時以降
【変更内容】
– 新規注文の際のレバレッジ倍率を2倍に変更
– 保有建玉のレバレッジ倍率を4倍から2倍に変更
– 追加証拠金制度(100%)を導入
TAOTAO(タオタオ) 2020年5月以降に実施予定(※時期未定、今後導入する場合は2ヶ月前を目途にお知らせ)
※2020年
5月1日に口座開設をした人はレバレッジ取引不可
DMM Bitcoin 2021年4月28日(水曜日)の臨時メンテナンス明けとなる18時(予定)より
Liquid by Quoine(リキッド)

2021年4月下旬を予定

1. レバレッジ倍率の変更
2. 追加証拠金制度の概要(50%)
3. 分離マージンの取扱い停止
4. 証拠金通貨のBTCを廃止

bitFlyer(ビットフライヤー) 2021年4月21日(水)午後4時以降
・既存建玉の最大レバレッジを4倍から2倍へ変更
・午後4時以降に証拠金維持率が100%を下回ると追証発生
・午後4時以降に証拠金維持率が50%を下回るとロスカット発生
楽天ウォレット サービス開始時点で2倍
Zaif(ザイフ) 未発表
BITPOINT(ビットポイント)

2021年4月22日(木)7:00 臨時メンテナンス後

・午後4時以降に証拠金維持率が100%を下回ると追証発生
・午後4時以降に証拠金維持率が50%を下回るとロスカット発生

BTCボックス 以前より2倍
Huobi Japan(フォビ) サービス開始時点で2倍

レバレッジ取引所ごとの情報をもっと知りたい人は「国内の仮想通貨レバレッジ取引所10社を比較!手数料や使いやすさなど11項目を比べてランキング」をご覧ください。

また国内取引所でオススメの取引ツールは、口座開設ボタンのbitFlyer Lightning(ビットフライヤー・ライトニング)です。

使い方やSFD(価格乖離解消手数料)について詳しく知りたい人は「ビットフライヤーライトニング(bitFlyer Lightning)の使い方・レバレッジ取引のやり方を解説」をご覧ください。

【結論:いつまでに2倍】2021年4月30日までに国内全取引所はレバレッジ2倍に変更

レバ2倍は2021年5月1日までに完了させる

結論としては、国内の全ての取引所が2021年4月30日までにレバレッジを2倍以下に変更される予定です。

これは自主規制団体であるJVCEA(日本仮想通貨交換業協会)が、2020年4月24日に定めた「暗号資産関連デリバティブ取引に関する規則」の附則1条に下記のように記載されています。

業府令の施行の日から起算して1年を経過する日までの間、第4条第1項第1号 の場合の約定時必要預託額は、当該顧客が行おうとし、又は行う暗号資産関連デリ バティブ取引の額に 100 分の 25 を乗じて得た額とする。

またこれは、つまり2021年4月30日まではレバレッジ4倍のままでもOKと捉えられます。ですので、取引所によっては期日ギリギリまでレバレッジ4倍を維持する可能性もあります。

レバレッジ取引のスプレッドに影響がある可能性アリ

またそれにより、ギリギリまで4倍を維持する取引所に顧客が集中し、その取引所内での流動性が高まりスプレッドが狭くなるかもしれません

一方、早々に2倍に変更した取引所には顧客が集まらず、流動性が低下しスプレッドが広がることも考えられます。

※なお取引所によっては、2020年5月以降に口座開設が完了した顧客は、レバレッジ2倍でしか取引できないケースもあるため、レバレッジ4倍で取引をしたい人は確認しておきましょう。

【予想】最大レバレッジ2倍への変更完了は2021年の春頃か

※【注意】この項目以降は、改正資金決済法の成立以前の予想をそのまま掲載しています。

まず結論として、最大レバレッジがいつから2倍に変更されるのかを、2つのケースで最短と最長の合計4パターンで予想しました。

先に自主規制が行われその後法改正が行われレバレッジ規制された場合

①最短で2020年春頃に自主規制を実施、2020年以内に最大にレバレッジ2倍変更完了に合わせて法律を施行。

②最長で2020年後半に自主規制を実施、2019年後半以内に最大にレバレッジ2倍変更完了させ、それに合わせてに法律を施行。

法改正によりレバレッジが規制された場合

③最短2020年春以降に法律を施行、2021年春までにレバレッジ倍率2倍へ変更完了。

④最長2021年春頃に法律を施行、2022年春までにレバレッジ倍率2倍へ変更完了。

※追記2020/04/03:施行が2020年5月1日で確定したため、2021年4月までにレバレッジ倍率2倍へ変更の説が濃厚となりました。

※追記2020/04/28:2021年4月末までにレバレッジ倍率2倍へ変更完了が確定

ちなみに取引所の変更対応のタイミングは、公布又は通達後から最短で3ヶ月、最長で期限ギリギリ(1年)ほどが、過去の対応履歴から予想されます。

仮想通貨証拠金取引のレバレッジ倍率が変更されるまでの大まかな流れ

まずはどのような流れで規制が行われるのかを見てみましょう。

大まかに下記3つの段階で規制が行われます。

  1. 金融庁や自主規制団体でレバレッジ倍率変更の方針が固まる
  2. 法律改正又は規制の変更、もしくはその両方が行われる
  3. その際にレバレッジ倍率変更までの猶予期間が設けられ、各社はその期間以内にレバレッジ倍率の変更を完了させる

なお、今回は法改正を伴うと報じられています。

法改正が伴うケースにおける、法律の原案作成から公布、施工までの流れ

次に法改正及び法律の作成は、下記の手順で行われます。

  1. 原案作成
  2. 内閣法制局における審査
  3. 国会提出のための閣議決定
  4. 国会における審議
  5. 法律の成立
  6. 法律の公布
  7. 法律の施工

なお今回の報道では、まだ「原案作成」の段階であると思われます。

次に参考となる事例を見てみましょう。

【参考事例1:法改正ナシ】仮想通貨の証拠金取引の最大レバレッジが4倍へ規制された時のケース:約1年3ヶ月

【仮想通貨最大レバレッジ4倍規制の流れ】

  • 2018年7月25日に方針を固めたことが報道される
  • 2018年10月23日に自主規制を発表、1年以内に完了させること

参考:証拠金取引に関する規則の制定日

2020年3月時点では、仮想通の証拠金取引の最大レバレッジは4倍です。

2018年10月頃までは、多くの取引所は最大レバレッジが25倍でした。しかしその後自主規制団体(JVCEA)の通達により、2019年中に国内の全ての取引所が、最大レバレッジを4倍へ変更しています。

なおこの時は、レバレッジ倍率規制検討の報道から実際に変更完了まで、約1年3ヶ月かかっています。法改正が伴っていないので、レバレッジ規制の検討から規制開始までが3ヶ月と比較的短かったことが特徴です。

主な国内取引所のレバレッジ4倍変更完了月

仮想通貨レバレッジ取引所

レバ4倍変更完了時期

GMOコイン

2019年7月末

Coincheck(コインチェック)

2019年10月末

DMM Bitcoin

2018年末

liquid logoLiqud by QUOINE

2019年5月中旬

bitFlyer(ビットフライヤー)

2019年7月末

zaiflogoZaif(ザイフ)

2019年10月上旬

BITPOINT(ビットポイント)

2019年上旬

BTCボックス

変更ナシ
元々2倍のため

仮想通貨のレバレッジ取引所についてもっと知りたい人は「国内の仮想通貨レバレッジ取引所10社を比較!手数料や使いやすさなど11項目を比べてランキング」の記事をご覧ください。

ちなみに1番対応が早かったのは DMM Bitcoin でした。

口座開設ボタン

【参考事例2:法改正アリ】FX(外国為替証拠金取引)の最大レバレッジが25倍に規制されたケース:約2年

【FXの最大レバレッジ25倍規制スケジュール】

  • 2009年8月に法律が公布
  • 2010年8月に最大レバレッジが50倍に
  • 2011年8月に最大レバレッジが25倍に

実はFX(外国為替証拠金取引)も過去に最大レバレッジ倍率の規制が行われています。

国内のFX業界では、2007年から2008年にかけて国内のFX会社のハイレバレッジ化(最大400倍等)が進みました。その直後から当局はレバレッジ倍率規制を検討していたと思われます。

つまり原案作成から公布までは約1年間、公布から最大レバレッジ変更まで約2年間、原案作成から最大レバレッジ変更完了まで合計3年を要しています

参考:https://www.dir.co.jp/report/research/law-research/securities/09081901securities.html
https://www.ffaj.or.jp/regulation/customers/

【まとめ】仮想通貨の証拠金取引所のレバレッジはいつから2倍になるのかを予想

これらのケースを踏まえて、改めて冒頭の結論を見てみましょう。

【予想】レバレッジ2倍変更スケジュール
最短で2020年春頃に自主規制を実施、2020年以内に最大にレバレッジ2倍変更完了に合わせて法律を施行
最長で2020年後半に自主規制を実施、2019年後半以内に最大にレバレッジ2倍変更完了させ、それに合わせてに法律を施行
最短2020年春以降に法律を施行、2021年春までにレバレッジ倍率2倍へ変更完了
最長2021年春頃に法律を施行、2022年春までにレバレッジ倍率2倍へ変更完了

この国内取引所のレバレッジ倍率2倍変更を機に、最大レバレッジ100倍の取引所への乗り換えを検討している方は、その前に「仮想通貨レバレッジ2倍・4倍・100倍の違いは?国内取引所と海外取引所も比較」記事を参考にしてみてください。

仮想通貨(暗号資産)レバレッジ取引所TOP3
取引所 評価 公式HP
1
充実度No.1
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About 中井剛 98 Articles
ひろぴーが運営するCXR のメンバー。 これまでに、FXや仮想通貨関係の営業、メディア運営、新規サービス立上げ、広告運用、バイヤー業務、ウォレット営業、Webライティングなど、幅広く活動を行う。趣味はラジオ体操とジム、ラジオを聴くこと。