ビットコインは、「仮想通貨」の一つと言えますが、そもそも仮想通貨とは何なのでしょうか?
このコラムでは仮想通貨が未だにイメージしきれない!っという方にモヤモヤ感を説いて差し上げる内容になっております。
■仮想通貨(デジタル通貨)とは
仮想通貨は、現物のお金ではなく、ネット上で取引することのできる通貨のことです。
実際に手にすることはできない仮想通貨のことから、バーチャル通貨、バーチャルマネーと呼ばれることもあります。また、日本ではビットコインのようなデジタル通貨をあえて仮想通貨と定義しています。(追記:2017.4.22)
(正式名称は、デジタル通貨と呼びます。メディアがわかりやすい表現のために、勝手に造った造語であり、仮想通貨という表現は本来おかしいのです。今後、ぜひ皆さんは、デジタル通貨と呼んでください。ただ、本コラムのみ、仮想通貨という表現方法でわかりやすく説明します。)
一つ、身近な例を挙げて、仮想通貨のイメージを描いてみましょう。
■仮想商店=ヤフーショッピングや楽天ショッピング
仮想商店というのは聞いたことがありますか?
例えばポータルサイトの楽天市場は日本のユーザーから人気で頻繁に利用されているネット上のお店のです。
実際にあなたも利用したことがあるでしょう。
楽天市場という市場は実店舗ではなく仮想のものです。つまり、インターネット上だけに存在する商店と言えます。
しかし、実際に楽天市場を介して様々な商品を購入することができ、目に見えないだけで楽天市場は実際に存在する巨大なショッピングモールです。
そして楽天市場では、楽天ポイントというものが存在します。
多くの人が使ったことがあるでしょう。いわゆる電子マネーです。
仮想通貨も楽天ポイントと同じようなもので、インターネット上でモノを売買する際に利用できるデジタル通貨です。
仮想通貨は楽天ポイントと同様に、実際に手にすることはできず、あくまでもオンライン上で保管され利用されるデータ上のものですが、一定の価値があり、現金同様に使うことができます。
よって、仮想通貨は楽天ポイントのようなポイントサイトで使われている電子マネーと特に変わりがない似たような部類のモノとご認識ください。
少しイメージが沸きましたでしょうか?
■実は電子マネーは仮想通貨(デジタル通貨)の一種
あなたは電子マネーを保有していますか? 電子マネーには、たとえばnanacoポイントやWAON、Suicaなどがありますが、これらを一般的に電子マネーと呼んでいます。
電子マネーはデジタル通貨の一種で、やはり電子的に管理され、取引されます。目にすることのできない通貨ですが、パソコンの電子マネー管理画面で数値を確認することができ、価値を確認することができます。(どの程度ポイントを保有しているか確認できるという意味。)
仮想(デジタル)通貨と現金の大きな違いはまず目に見えている実物のモノか、電子的な記録媒体であるか、です。
そしてもう一つ、発行元が違います。
日本円の発行元は日本銀行です。
日銀が「円」と通貨単位を位置付けて価値があるものとして、銀行券として日本国内で流通しております。
日本円の保証元も日本国です。日本円のお札を見てみればよく分かると思いますが、「日本国」と印刷されています。日本円という現金は日本国が主体として発行したものなのです。
電子マネーと仮想通貨のすみ分け(追記:2017.4.22)
仮想通貨が登場してから電子マネーと仮想通貨がを区別して取り扱うことが多いようです。
大きな違いは、転々流通が出来るかどうかと言うことです
現在電子マネーと呼ばれるプリペイド型のカードは転々流通ができません。
また改正資金決済法でも明確に仮想通貨と電子マネーを定義されています。
■発行元の信用があれば価値を見出す。
一方で、電子マネーは企業ごとに発行したものです。楽天Edyなら楽天が、nanacoなら株式会社セブン・カードサービスが発行元になります。
これら電子マネーの管理・取引・保証は発行体の企業ごとに行なわれているので、日本円という現金とは規模が少々違うこと、お分かりいただけると思います。
しかし、大企業がポイントを発行し、その価値を認めていることで、目に見えない楽天ポイントやnanacoポイントは価値を生み、そしてインターネット上で売買することができるのです。
各インターネット企業がわかりやすいように、1ポイント=1円という価値を保証しているから、我々は電子マネーで買い物ができるのです。
大企業に限らず、発行元に信用力があり、価値を見出せる力があることによって、紙幣でも、図書カードでも、電子マネーでも価値を持つことができます。
■1ポイント1円ではないBTC
ビットコイン(BTC)も同じく、電子マネーです。
ビットコインと総称されているだけで、じつはこれもただの数字が並んだ暗号の電子媒体です。
楽天ポイントやnanacoポイントと何ら変哲もありません。明らかに違う点は変動相場制です。
楽天ポイントやnanacoポイントは国を超えて取引が行われませんが、ビットコインは各通貨と掛けあわせて常に変動相場の元で価値を見出しているからです。
ここが大きな違いでしょう。
よって、一般世間の人々が使う上での認識は、変動相場制を採用した電子マネーがビットコインなのだ、っという程度で構わないと思います。
仮想通貨と呼ばれてはいるものの、実際に使えて日々価値が変動する電子マネーである、という程度で覚えて頂ければ身近に感じるのではないでしょうか。
何かしら、仮想通貨には抵抗がある、モヤモヤ感がある、っと思ってらっしゃる方がこの記事を読んで、少しはスッキリとして頂けたのならば幸いです。