こんにちは♩日本テクニカルアナリストのサイです!
ストキャスティクスはオシレーターの中でも機敏に動いて、トレンド転換やレンジ相場内の買われすぎ、売られすぎを判断するのに有用なテクニカル指標です。
RSIとともに人気で、売買タイミングを図る優れたテクニカル分析ツールのひとつなので、基本的な使い方をおさえておくようにしましょう。
ストキャスティクスはレンジ相場で最もワークし、逆張りシグナルとして活用します。今回はストキャスティクスの基本的な捉え方と、移動平均線やその他オシレーターと併用した場合を比較していきます。
もくじ
ストキャスティクスって?
当日の終値が、過去一定期間の高値、安値と比べてどの水準にあるかを%で表したものです。
- ストキャスティクスの線の種類
- %K 直近の終値ー過去n足期間の最安値 / 過去n足期間の最高値ー過去n足期間の最安値
- %D n日の%Kの単純移動平均
- Slow%D n足期間の%Dの単純移動平均
- Slow%K=%D
n=3または5が多い
計算式から容易に推測できますが、%K→%D(slow%K)→slow%Dの順番で、線がゆるやかになっていきます。
%Kは、価格の上昇局面で0から100%に推移し、一方下降局面では、100%から0%に下がっていきます。
高値で推移している場合は、100%に近い状態を保ち、続落場面では、0%付近で推移します。
ストキャスティクスは2種類ある
ストキャスティクスには、ファーストストキャスティクスとスローストキャスティクスの二つがあります。
ファーストストキャスティクスは、%Kと%Dの2本を用い、スローストキャスティクスは、slow%D と%Dの2本を用います。
ファーストストキャスティクスは、相場の動きに機敏でだましが多くなるため、一の般的にはスローストキャスティクスの方がよく用いられています。また、他のテクニカル指標と組み合わせて使うのもオススメです。
それぞれ比べてみましょう。
ファーストストキャスティクスの方が波の起伏が激しいことがわかります。
ストキャスティクスのオススメの設定値は?
ストキャスティクスのおすすめ設定値は下記の通りです。
また数値が大きいほど、ラインの変動が緩やかなになります。
ストキャスティクスの売買ポイント
売買ポイントは、①水準、②2本の線の交差、③ダイバージェンス が挙げられます。
買いサイン
- 20以下なら売られすぎだと判断して、買う
- 20以下の時、%Kが%Dを上抜ける(ゴールデンクロス)
- ポジティブダイバージェンスの発生
売りサイン
- 80以上なら買われすぎだと判断して売る
- 80以上のとき、%Kが%Dを下抜ける(デットクロス)
- ネガティブダイバージェンスの発生
ストキャスティクスの水準
いずれのストキャスの推移が、20%以下になれば売られ過ぎ、80%以上になれば買われ過ぎと一般的に言われています。
ストキャスティクスの2本線クロスとは
売られすぎ水準の時、%Kが%Dを上抜ける、もしくは%Dがslo%Dを上抜ける時、ゴールデンクロスといいます。これは、買いシグナルとして用いられます。
逆に、買われ過ぎ水準の時に、%Kが%Dを下抜ける、もしくは%Dがslow%Dを下抜ける時、デッドクロスといいます。これは、買いシグナルとして用いられます。
ストキャスティクスのダイバージェンス(逆行現象)
ストキャスティクスには、ポジティブダイバージェンスとネガティブダイバージェンスの2種類があります。
- ポジティブダイバージェンス
価格が安値を更新しつつあり、売られ過ぎ水準で推移している%D(%K)またはslow%Dが下値を切り上げる動きを見せる時に、価格が近く反転する兆しであること - ネガティブダイバージェンス
価格が高値を更新しつつあるのに、買われ過ぎ水準で推移している%D(%K)またはslow%Dが高値を切り下げる動きを見せる時に、価格が近く反落する兆しであること
ストキャスティクスを実際に使ってみよう
ストキャスティクスはRSI、MACDとの併用、移動平均線などとよく併用されることが多いでしょう。
それでは実際に、GMOコインビットレ君を使って、ストキャスティクスを表示させていきます。

1)設定画面ボタンを押し、ストキャスにチェックを入れます
2)ストキャスティクスの数値を設定する
今回はスローストキャスティクスを見ていきます。%Dを3に、Slow%Dを3に設定します。
3)ストキャスティクスと移動平均線を併用してみていきます
移動平均線で全体のトレンドの方向性を確認して、トレンドに沿った順張りの売買や、トレンド転換を察知して反転を狙う売買機会をねらいます。

上の画像はBTC/JPYの4時間足チャートです。
長期移動平均線が下向きになってきているのを確認し、ストキャスが売られ過ぎ水準もしくはデッドクロスしているかどうかを確認して、MA(移動平均線)がレジスタンスラインになりそうなポイントでエントリーを狙います。
上の図のようなダイバージェンスと、長期移動平均線のポイントが重なったところは強力なエントリーの判断ポイントになります。
ストキャスティクスは、上下運動が激しいため、エントリータイミングを細かく計測するときには多用できますが、このように、移動平均線を併用することでより確信の持てる売買判断になっていきます。
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