一目均衡表が他のテクニカル分析と違うのは、時間軸を重視した予測ができることにあります。
その独特な考え方から、売買判断をしていくには慣れが必要で難しいと思われがちですが、今となっては仮想通貨FXスマホアプリで簡単に表示できてしまうほど、仮想通貨FXトレーダー内で普及されよく使用されているんですね。
今回はGMOコインのスマホアプリ「ビットレ君」を使って、基本的な考え方をおさらいしていきましょう。
一目均衡表の三大柱とは?
一目均衡表を理解するうえで重要な考え方は大きく3つに分けられています。
- 時間論
- 波動論
- 値幅観測論 の3つです
時間論は3つの中で一番重視されています。時間論とは、一目均衡表を構成している線や雲から、今後どんな値動きになるのか、目安到達までどのくらいの期間が必要なのかといった予測しようとする考え方です。
2つ目の波動論は、一目均衡表ではおおまかに3種類の波動(I波動、V波動、N波動)で表現できるという考え方です。
最後の値幅観測論は、いわゆる波動から目標値を推測する考え方です。
今回は、基本的なところを抑えるために、時間論に重点をおいて説明していこうと思います。
「もーよくわからない><」と思った人も多いと思います。
学術的なことは置いておいて、一目均衡表は、トレンドを分析して未来の価格推移を予想するために作られているということだけは頭の隅においておきましょう。
<補足>
I波動 価格の上昇、下降を一直線の一本の線でとらえた波動
V波動 I波動が2回連続して起こった時の波動
N波動 波動の基本形で、I波動とV波動が組み合わさったもの
一目均衡表の線の種類
一目均衡表は、
基準線、転換線、先行スパン1、先行スパン2、遅行スパン
の5本の補助線を使って表されています。
それぞれ算出方法は、下記にまとめます。
- 一目均衡表の線
- 転換線 (9日間最高値+9日間最安値)÷2
- 基準線 (26日間最高値+26日間最安値)÷2
- 先行スパン1 基準線と転換線の中値を26日先行させたもの
- 先行スパン2 過去52日間の最高値と最安値を平均して26日先行させたもの
- 遅行スパン 終値を26期間分過去に戻して表示させた線
※日足ベース
先行スパン1と先行スパン2が囲っている狭間は、がいわゆる価格抵抗帯で、「雲」と呼ばれます。雲は、時折サポートラインやレジスタンスラインになります。
補助線の設定値には意味があるので、あえて変えずに使用していきましょう。

一目均衡表の売買サインは
とりあえずラインの種類はわかったので、早く売買ポイントが知りたいですよね。
売買ポイントはまとめるとこうなります。
買いポイント
- 転換線が基準線を下から上に突き抜ける(好転)
- 遅行スパンがローソク足を上抜ける
- ローソク足が雲を上抜ける
売りポイント
三役好転 1-3がそろったとき、強い買いシグナル
三役逆転 1-3がそろったとき、強い売りシグナル
だと判断されます。
ポイント1 基準線と転換線の位置関係をみる
転換線は基準線よりも直近の価格推移の影響を反映しているので、移動平均線で見たような長期線と短期線のクロス(ゴールデンクロスとデッドクロス)が売買ポイントになることがあります。転換線が上昇し、基準線を下から上に抜けるときに「好転」、逆に、転換線が下を向き基準線を上から下に突き抜けるときに「逆転」といいます。
ポイント2 雲と価格推移の関係をみる
実線が雲の上にある場合、上昇トレンドとみなすことができる場合があります。
この時、先行スパン1が雲の上限、先行スパン2が雲の下限であると上昇トレンドの典型になります。
→先行スパン1が下限、先行スパン2が上限の雲の場合、価格推移が雲の上であっても上昇トレンドは不安定な状態だと判断します
実線が雲の下にある場合、下降トレンドとみなすことができる場合があります。
この時、先行スパン1が雲の下限、先行スパン2が雲の上限であると下降トレンドの典型になる
→先行スパン1が上限、先行スパン2が下限の雲の場合、価格推移が雲の下であっても下降トレンドは不安定な状態だと判断する
ポイント3 遅行スパンと現在価格の関係をみる
遅行スパンが実線を下から上に抜けた時、遅行スパンの好転
遅行スパンが実線を上から下に抜けた時、遅行スパンの逆転
として、考える売買があります。
なぜなら、遅行スパンは26足前の価格と現在の価格を比べて、26足分経った現在、勝った人は利益が出ているのかどうかそれとも損をしている人が多いのかどうかを比較しているためです。
雲のねじれって何?
先行スパン1と先行スパン2が交差して雲の上限と下限が変わるときに、トレンド転換が発生していると捉えられることがあります。ただ、雲のねじれだけを見ていると売買タイミングが遅すぎて、参考にならないことが多々あるので雲のねじれだけに注視するのではなく、上記売買ポイントも参考にしましょう。
また、雲が薄い場合は、連続したねじれが短い期間に形成されることがあり、非常に不安定な方向性であることを示しています。なので、一概にはねじれが起こったからと言って絶対にトレンド転換が起こるわけではなく、雲の厚みや実線の方向性といった点も注意してみてみましょう。

実際のチャートに表示させていこう
では、実際のチャートをみていきましょう。
チャートボタンを押します。
設定ボタンを押して、チャート設定」、一目均衡表にチェックを入れましょう。
一目均衡表を開くと設定値が出るので、
転換線 9、基準線 26、スパン 26 になっていることを確かめましょう。
一目均衡表が表示されます

BTC/JPY4時間足チャート
TKS9 黄緑線 転換線
KJS26 黄色線 基準線
SKS1 26 濃い黄色線 先行スパン1
SKS2 52 橙色線 先行スパン2
CKS26 赤色線 遅行スパン
タイミングの遅れを補うには
一目均衡表の三役好転を待っていたら、買うポイントが遅くなり、だいぶ前でもよかった。。と思う節目が出てくることがあります。
売買ポイントの精度を高めるために、ひろぴーさん監修のもと当サイトでオススメしているのが、MACDや移動平均線(SMA)と併用です。
(MACDとの併用について、過去の記事はこちらこちら)
移動平均線と併用することで、乱高下があったときに、トレンド転換の判断ができる場合があります。
実際のチャートで比較していきましょう。

一目均衡表と移動平均線を併用すると画面が煩わしくなるので、片方ずつ見比べていきます。視覚的に、移動平均線の方がゆるやかに推移するのでトレンドを把握しやすく、個々の補助線の意味づけを補ってくれます。GMOコインのビットレ君なら切り替えもサクサク。
基準線、転換線、実線が入り混じってトレンドが掴みにくい場合も、一目均衡表だけを見続けるのはお勧めしません。また、もともと日足を基準に作られているため、余りに短いローソク足でみるとトレンドが見づらくなる可能性があるので注意してください。
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