ZCASH(ジーキャッシュ)とは


現在のZCASH

キーワード:zk-SNARK(非対話型ゼロ知識証明)
      Zcash Electric Coin Company

■ZCASH(ジーキャッシュ)について

BitcoinやEthereumはコインアドレスと取引量が透明化されているのに対してZcashは、これらの情報が隠匿される暗号化とユーザー情報を見えなくする技術が用いられています。

したがって、 Zcashの支払い情報は公開ブロックチェーンに公開されていますが、トランザクションの送信者、受信者、金額は非公開(非対話型ゼロ知識証明(zk-SNARK)により隠匿されている)です。
これがZCASH(ジーキャッシュ)の大きな特徴です。

以前はZerocashと呼ばれZooko Wilcoxにより2016年10月にリリースされZCASHとなりました。
ビットコインと同様、誰でもマイニングに参加出来るオープンソースでありgithubで公開されているブロックチェーンネットワークです。

開発言語はC++です。

Zooko Wilcoxは、「Zcash Electric Coin Company」の創設者兼CEOです。

暗号通貨の表示は「ZEC」となっています。

本日現在(2017年6月25日)の時価総額は約615億7千万と12位につけております。

また、発行数は他の通貨に比べ少なめで1ZEC=39660円と単価も高くなっています。

 

■ZCASH(ジーキャッシュ)はプライバシー重視型システム

ZCASH(ジーキャッシュ)はビットコインから派生したビットコインやイーサリアムの問題点を改良したシステムです。
ビットコインのシステムは10年ほど前に作られています。

仮想通貨世界に新たな改良版が多数出てきても不思議ではありません。

 

問題点の具体的な例を示すと
ビックカメラでビットコインが使えると話題になりましたね!

この写真のようにバーコードがネットに散乱していますこのバーコードは普通に読めますね、ビックカメラのビットコインウォレットのアドレス(3C2KpLPWqtsA8PUUrkmbC8ViDqxqyCVdur)が容易に読めてしまいます。
(注:デモ用アドレスなので実際にはサーチしても履歴は出てきません)

このアドレスはビットコインの取引簿をサーチすれば、どれだけ取引されたか調べれば直ぐにでも分かってしまいます。

つまりこれらを紐付けてリスト表示すれば今までにどれだけの取引量があったのか一目瞭然です。

このアドレスはビックカメラと分かっているのでビックカメラのビットコインの取引量が分かってしまいます。

この場合企業ですから売上高を公表しているのでさほど問題ないかも知れません。

しかし、これが個人のアドレス、もしあなたのアドレスだったらどう思いますか?

もし、ビットコインでひと財産築いていたら・・・・税務署に見られれていたら!

申告漏れは直ぐにバレてしまいますよ!(笑

それは冗談として、世の中の悪い輩が情報収集し狙われない保証はありません。

巧妙な犯罪者はシステムからあなたの匿名性を奪うことが容易に出来てしまいます。

そう考えると、いくら匿名性があってもコインアドレスが「誰か」が分かると全てがオープンになってしまうのです。

それで、ZCASH(ジーキャッシュ)のシステムはこれらのアドレスや取引量を保護して人間には見えない暗号化システムによりプライバシーを確保しています。

そのシステムはzk-SNARK(Zero-Knowledge Succinct Non-interactive Arguments of Knowledge)と呼ばれる暗号関数を使用しています。

日本語で表現すると「非対話型ゼロ知識証明」といった感じでしょうか。

出所:ZEROCOIN ELECTRIC COIN COMPANY

このイメージ図はコインアドレスを暗号化によりシールドし、取引量を透明に見えなくするというzk-SNARKの仕組みを表しています。
もちろん、コンピュータには読める仕組みであり、かつ ビットコインと同様に内部記録を保持し続けるので、法的なマネーロンダリングやテロ資金対策には対応できるシステムとなっているようです。

また、ZCASHトランザクションには、受信者だけが表示できる追加データを送信するために使用できる「メモフィールド」も用意されているのです。

 

■まとめ

一言でいうと、ZCASH(ジーキャッシュ)は金融寄りのプライバシーを尊重したブロックチェーンシステムといえます。
取引の透明性があり公開することは一般的にフェアだと思いますが、個人のプライバシーから考えると善良な市民にとってはあまり知られたくない内容でもあります。

何故ならば、その個人の財務データーを悪用するという新しい犯罪が生まれてくる可能性があるからです。
その反面、銀行など大手金融機関にとっては法的に保護された状況下において専有する個人の財政状況を必要とします。

JPモルガンから出資を受けていることもうなずけますね。

もしかしたら、今後米国の投資銀行からもさらに出資を受けて成長するかもしれません!
その場合に、zk-SNARKを用いたZCASH(ジーキャッシュ)の分散型ブロックチェーンシステムが中央集権型に代わる先進的かつ安全な金融システムとして期待できそうです。

次はゴールドマン・サックスやシティバンクでしょうか?(笑)

ライバル通貨としては、Moneroになりますが、おそらく時価総額を抜いてくるでしょう。

今後の動向に注目です。

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